「子どもを叱る時、ついカッとなってしまってわーっと言ってしまいます。怒られていることはわかっているみたいですが、どうも残っていないようです。上手な叱り方を教えてください。」
叱るだけでなくぜひ褒める(というより認める)をセットにして子どもに伝えて欲しいです。
叱るはある行動を「やめさせる」目的で行います。
「〇〇しないの!」
「やめなさい!」
「ダメ!」
「するな!」
行動の禁止です。
褒める(認める)はある行動を「増やす」目的で行います。
叱られたことはやらないようにしなければならないし、褒められたことは安心してやったりやり続けたりできます。
つまり、褒める(認める)はOKサインなのです。
なので、叱るばかりだと、ダメなことはわかるけどOKなことはわからない状態になります。
でも、ダメと言われたからといっていつも自分をコントロールできるわけではありません。
自分自身をコントロールするには発達をまたなければなりませんし、何よりも練習が必要になります。
なので、「頑張っているんだけどできない」という状況に子どもはなります。
頑張っているのにできなくて叱られると、もうやりたくなくなります。
叱るだけというはどういうことかというと、大きな公園につれて行かれて
「ここで好きに過ごしていいよ。ただし、大量の地雷がうまってるから気をつけてね」
と言われるのと同じことです。
何かをやるとボカン!わーっと楽しく動くとボカン!
きっと数回やると、怖くて動かなくなるでしょう。
それを見てこう言うわれます。
「どうしてこんなに広いのに、もっと遊ばないの_」
きっとあなたはこう思うでしょう。
「だって、どこに地雷が埋まっているかわからないのに、怖くて遊べないよ!」
どうでしょうか?
叱られてばかりの子が萎縮してしまったり
・「どうせ自分なんか」
・「どうせわかってくれんのんでしょ?」
となっていたり、無気力になっていたらOKサインである褒める(認める)が圧倒的に足りません。
OKサインは「それでいいよ」とその行動を増やしていいことを伝えます。
先ほどの例で言えば、公園の中の安全な場所や、地雷を通らなくて済む道を教えるようなイメージです。
そうすると、たとえ地雷の埋まった公園でも遊びやすくなったり、対処法として通り道がわかるのでそれを避けることができます。
子どもにはぜひぜひOKサインを教えて欲しいのです。
例えば、
「そうそう」
「それでいいよー」
「できてるよー」
「集中してたね」
「自分で考えられたね」
「よく気づいたね」
「気持ちいいね」
これらの言葉が子どもにもっと増やして欲しい行動を教えるOKサインとなります。
褒めるというと結果ばかりに目が向きがちですが、結果だけでなくぜひ過程にも目を向けてください。
過程の中に見える「自分をコントロールする」というスキルが見えた時、しっかりそれを言葉にして伝えてみてください。
「そうそう」や「それでいいよ〜」という言葉は子どもがやっていることを邪魔することなく声掛けすることができます。
子どもが良いことをする、好ましいことをしたときには親は平穏無事で過ごせたことに安心してつい何も言わずに「当たり前」として受け止めてしまいます。
ぜひ、チャンスなのですかさず「今、意識したね〜」とか「できてるよ〜」と声掛けてあげてください。
子どもさんが生き生きしてくると思います。
以前、妹をお母さんが見てない好きにちょちょっとちょっかいを出して意地悪するお兄ちゃんがいました。
親の目を盗んで意地悪するのです。
私がそのお兄ちゃんを横目で観察していたらある時意地悪しようとしたけど、めめたんです。
これはチャンス!!!とばかりに、横にすっと座って小声で「いま意地悪しようとしたの我慢したよね。かっこよかったよ」
その日はお兄ちゃんは妹にちょっかいを出すことがありませんでした。
その後どうなったかは知りませんが、もし親御さんなら何回か同じ状況があれば子どもさんはほぼ意地悪をやらなくて済むようになると思います。
が、このくらいすかさずささっと声かけてみてください。