子どもが同じことを何回も注意される理由
それは脳の発達にあります。
先日ご紹介したこちらの本
この本を読むと、子どもが何度注意しても同じ失敗をやらかす理由がわかります。
ヒトの脳は2階建ての家と似ていて
1階は動物脳と呼ばれる辺縁系と脳幹
2階は人間脳と呼ばれる大脳新皮質
でできています。
1階の辺縁系は
・怒り
・恐怖
・まばたき
などの役割を持っています。
なので、何か起きて1階が反応すると
戦うか
逃げるか
フリーズするか
という反応がおきます。
例えば、ひどくかんしゃくをおこしてわめいているとき、脳の1階が反応しているんですね。
2階の大脳新皮質は
・計画を立てる
・想像する
・共感する
・合理的な判断
・自分を省みる
といった論理的な判断をします。
なので、2階がうまく働けば
ガマンしたり
周りのためになる行動をしたり
自分の考えを相手に伝えたりすることができるんです。
が、2階の脳は幼児から20代半ばまでは建築中。
つまり、うまく働いたりそうでもなかったり
動きが遅かったり、反応が鈍かったり
すぐに1階の反応を抑えることができなかったりするんです。
だから、何度も同じことで注意されちゃうんですね~。
しかも、2階の脳は大切な保護者(親)と愛情のあるつながりの中で成長するんです。
ということは子どもが何かやらかしてしまった時
子どもの2階の脳が合理的な判断を学ぶ大きなチャンス
それに対してお母さんも
「き~」っとなってしまうと
これはもう二人ともこんな状態
1階の脳 VS 1階の脳
子どもの2階の脳を成長させるチャンスを失ってしまうのです…。
子どもが激しく怒っているとき、悲しくて泣いているとき、
はぶてて自分の気持ちに折り合いをつけられないとき、かんしゃくをおこしているとき
子どもは大人とのつながりを必要としています。
ネガティブな感情を出してしまったときこそ親を必要としているんです。
でも、お母さんもこんなになってしまうとしたら
お母さん自身も誰か大切な人とのつながりを必要としているってことですね。
子どものしつけとは、悪いことをしたこと、その子が悪い子だっていうことを思い知らせることではありません。
子どもの2階の脳を育み、人間らしい判断が出来るように助けることです。
そのためには寄り添いと温かい手が必要なんです。
それは幼児から20歳くらいまでずっとですよ。
もし「わかるけど、自分もき~っとなってしまってできん」という場合には
あなた自身が愛のあるつながりを必要としているということですね。
子どもの1階の脳と2階の脳
どちらを成長させてやりたいですか?
今日も読んでいただきありがとうございます