こちらの記事で書いたように
子どもが言うことをきかないのは、やっぱり人間だからだし、親の言うことを聞かないことが許される環境にあるというのは、非常に幸せなことだと思います。
例えば、日々虐待に合っていて、口答えしようもんなら殴られる。
ちょっと親の期待を読み間違えようもんなら生きていかれないかもしれない恐怖の下にあったら「言うことをきかない」ようなことはしないわけですから、
「子どもが言うことをきかない」というのは親が子どもの人権を尊重した育て方を実践している証拠とも言えるわけですよね。
ただ、人権を尊重していると言ってもまあ、日々そんなことに思いを馳せて
「私がこの子の人権を尊重しているから、この子は堂々と自分の考えを言うんだわ…」
なんて思う余裕はないのが現状…。
先日、息子が自分で自分の前髪を切りました…。
まあ、初めてではなく、小学生になる前から
眉毛がもしゃもしゃする!
と言ったと思ったらすでに切っていてわぉ!となることはしばしば…。
これが将来美容師への道に進む布石となっていたら、まあ面白いかもしれません。
が、今回は、モンチッチみたいになっていたし、あまりにもちんちくりんなので夜21時まで開いている美容院に連れて行きました。
ですが、そこまでが一筋縄ではいかなかったです。
私は髪を切ってもらいたい。
どっちにしろ、2,3日中には連れていくつもりだったんですが、それを待ちきれなかった息子。
なんで切らんといけんのん⁈
もう、これでいいじゃん!!
とかなり言ってきました。
こういうとき、どうしますか?
何を考えますか?
とりあえず、相手の拒否権は確保する。
どうしても嫌なら今はベストなタイミングではないので、次のタイミングを狙う。
で、私は私自身が息子の行動や気持ちを変えようと「相手を操作しようとしている自分」をなるべく意識します。
自分のニーズをはっきりさせること。
だって、こちらは要求を持っていて、相手はその必要がないと主張しているんですから。
それから、もしね、これがセールスだったら…って私は考えます。
セールスだったら、相手が強く怒った口調で言ってきたとき、買います?
私だったら買いません。
だって、怖いもん!
ニーズが有るのはあくまでもこちら側。
それが、たとえ正しいことであってもそうです。
なので、
これを意識しています。
子どもであっても、自分の考えの根拠を持っているのでまずそれを聞きます。
今回の場合、私のニーズは、
息子の髪を整えるために美容院に連れていきたい。
心の中ではこんな気持ちでした↓
今のままじゃあかっこ悪すぎて私が見るのがいや……。
それに対して息子は
もう短くなったんじゃけぇ、困ってない!!
といいました。
これは、実用的な部分であって、ビジュアルは気にしていないということを主張しているんですね。
私とは考え方が食い違ってます。
私…目には入らんかもしれんけど、見た目がダメ
息子…目に入らんかったら、見た目はどうでもいい
なので、客観的事実として写真をとって見せて、
長さがバラバラになっているから変。
と主張しました。
息子の言い分は
髪を切りに行ったら全部短くされて、変な髪形になるから嫌だ。
でした。
今の方が十分変なんだけれども、美容院に行ったにもかかわらず自分の要求が通らないのは嫌らしい。
ここで、落とし所が見えました。
自分の希望どおりの髪型になるなら行ってもいい、ってことなので、
小学生男子の髪型をググってその中から選び、それを美容師さんに見せてオーダーすることにしました。
これで、私も息子もWin-Winです。
結局ね、人間って
のどちらかでしか動かないんですよ。
そしてそれはしっかりと言い分を聞いてみないとわからないんです。
息子がどうしても行きたくない、って主張すれば行かない選択もあります。
自分の髪ではないので、極論息子が冷やかされるのは私自身は全然気にしないんですが、
もし、気にするとしたら
そんな髪をしていて、虐待を疑われたら嫌だ。
とか思ったので、こっちは一応伝えて
なんか聞かれたら、母さんは美容院に行こうって行ったけど、ボクがそれを拒否しました、って言ってよ!
というつもりではいました。
実際はここまで言わずに済みました。
子どもにだって、選択権も拒否権もある。
それを、保証した上で自分の達成してほしいことを伝えるのは全く悪ではないと思います。
ただし、拒否されることも覚悟で。
まとめ
私は、
「大人ってそんなに偉いのかな」
「子どもってそんなに間違ってるのかな」
と、子どものころにとても思っていて、自分の考え、常識が当たり前じゃないってことをすごく感じることが多くて、子どもに自分の考えを一方的に押し付けるということが、あまり容易にはできません。
なので、子育てしていても「この子はきっと私より正しいはず」と思って話を聞くことのほうが多いんですよね。
今日も読んでいただきありがとうございます。