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わがままと発達障害の境界線は? 2017年7月公開記事

2022/09/17

昨日のNHK「あさイチ」は発達障害の特集でした。



で、途中で視聴者からの質問で

「発達障害とわがままとの線引きはどこで見分ければいいんでしょうか?」という質問があったんです。


どこだと思いますか?


私が持ったのはものすごい違和感でした。

だって、わがままって性格の話です。


『わがままってそもそもなんだろう』と思ったのです。


発達障害だろうと定型発達だろうと、自分の意思を主張して、それがタイミング、状況、保護監督者の都合と合わないことはあります。

でも、それは交渉の場であって、わがままという性格の話にすり替えられるものではないと思うのです。


たしかに、発達障害だと、気持ちの切り替えに時間がかかるかもしれません。


人の気持ちを想像するのが難しいという脳機能の特性を持つので(あと衝動的とかね)

状況を察することなく、自分の主張や気持ちを、その場にふさわしくない形で(たとえば怒鳴ったり、地団駄をふんだり、大声をだしたり)

出すことはあるでしょう。


自分の思いが先行して、頭がいっぱいになってしまって、他のことが何も見えなくなることもあります。

他者の視点を想像するのが難しい場合は特に。

こういう状況を指して「わがまま」というんであればそれは大人が「困っている」というだけのことで、言葉が間違っています。


発達段階的に難しいのが乳幼児・小学生で、脳の機能的に難しいのが発達障害です。


でも、自分の気持や考えを言うことは別に悪いことではありません。


やりたいこと・気になることがあって、それが状況や場面、相手のメリットに合わない。

そういうことって誰でも起こり得ます。

私はそれを交渉のチャンスだと思っています。

でも、それを交渉ではなく「わがまま」としてしまったら、それは「その子の性格に問題があると言っている」ということになります。

そこで指している「わがまま」というのは、その場に2つの意見が違う人がいて、たまたま利害が一致しなかった状況のことを言っているにすぎない。


なので、交渉の余地があるのか?あるんであれば交渉の仕方を教える。

ないんだったら、まず、気持ちを汲んで 

  • 「○○したいんだね。気持ちはわかるけどできないんだよ。でも、教えてくれてありがとう。△△のときならそれはできるよ。できるときにまた教えようか」というような話をする。
  • 聞けないなら紙に書く。
  • ひとまず落ち着くまで待つ。

そんな対応が必要となります。

(取材されてたお母さんは本当に試行錯誤していらっしゃいましたね。甘やかしているのではなく、時間が必要なんだということです。)


子どもを「わがままな子」にするとき、そこには

大人=正しい

子ども=自分勝手

という構造がないですか?


また、「発達障害とわがまま」の境目というのもちょっとよくわからないんです。


発達障害だろうと定型発達だろうと、自分の気持や欲求を伝えてくることはあります。

それはわがままではなく自己主張です。


たいていの場合、問題なのは伝え方とそのタイミングです。


質問された方にどんな意図があるのかはわかりませんが、

なんとなく

「発達障害だったら仕方ないと思った方がいいのかしら」

そんな風な思いがすけて見えるような気がしました。(あくまでも私の感じたことです、違ってたらごめんなさい。)


教えるべきことは『状況に合わないことを言う=わがまま』ではなく 

  • 自分の気持ちや欲求は持っていてOK
  • だけど、状況によってはうまくいかないこともある。
  • 交渉や条件次第ではできることもある。

ということだと私は思っています。


さっきも言いましたが、確かに、発達障害だと気持ちの切り替えに時間がかかったり、思いをうまく出せなくてそれが暴れたり、どこかに行ってしまったりということで表すこともあります。


混乱しやすいから、伝え方や急な変更、曖昧さなんかには配慮がいります。

だからといって発達障害だったら多めにみて、定型発達だったら我慢させるというのは違うんじゃないかと。


どちらにしろ、できないものはできないし、

もしかしたら説明の仕方が悪いのかもしれないし、条件によってはちょっとずつできるのかもしれない。


わがままというのは結局のところ、管理者にとって不都合だ、という意味だと私は思うのです。


子どもを「わがまま」な子とみなすのは本当に簡単です。

でも、それではその子は何をどの様に変えたらいいのかもわかりません。

その子が意思を通すために、暴れたり、ゴネたりしなくてもいい仕組みがあれば、しなくて済むのかも知れません。


私達大人ができるのは、子どもに簡単にレッテルを貼ってしまうことではなく、

自分も人も大切にできる方法を一緒に探したり、大人が知っているなら教えたり、仕組みを作ったりすることです。


綺麗事かもしれませんが、わがまま と性格としてみるのではなく 

  • 何を教えたらこの子にとって将来役に立つのか?
  • 適切な思いの伝え方ってなんだろう?

ということを、ちょっと平和なとき、話が出来る時に考えたり、お互いに相談したりしてみませんか?


子どもにとっても大人にとっても、気持ちよく暮らしやすい関係を創る。

そんな視点を持ってみたいな、と思った出来事でした。



今日も読んでいただきありがとうございます。

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