不登校の小中学生が急増している。文部科学省の調査では、平成29年度の不登校児童生徒数は14万4031人で過去最多を記録。千人当たりでは28年度の13.5人から29年度の14.7人へ大幅に増えた。フリースクールなど「学校以外の場」の重要性を認める法制度により、「無理に学校へ行かなくてもいい」という考え方が浸透したことが背景にあるとみられ、文科省は、今月上旬にも、フリースクールの実態などについて調査を始める方針だ。(2019年1月5日の記事より抜粋)
こちらに記事の元になった資料があります。
不登校に関する調査研究協力者会議 フリースクール等に関する検討会議合同会議(第17回)配布資料
不登校が増えたのは
『「無理に学校に行かなくてもいい」という考え方が浸透したことが背景にあるとみられ』
とあるので、親の育て方のせいではありません。
以上。
となると今日のブログ終わってしまうので、もう少し私の考えを説明しようかな。
私が本格的に不登校の子どもたちと関わるようになったのは、カウンセリングルームに勤めているときなので、かれこれ15年前。
2004年頃のことでした。
あれから15年。
不登校の子どもたち、その親御さんにたくさん会ってきました。
で、それらの親御さんがみんな育て方が悪いか、というと
う~ん…。
首をかしげざるを得ません。
文科省の言う不登校には2種類あって、
どちらも《不登校》と呼ばれます。
(学校行かないからね)
私は1を「癒し系」、2を「やんちゃ系」と呼んだりしますが、まあ、そんな感じです。
(でも、1の子たちは「学校に行けない」って言われるけど、2の子たちは「学校に行かない」って言われるのよね…。)
で、2の親御さんは基本うちには相談に来られませんから、ちょっと除外させていただいて、
1の親御さんのほとんどは
むしろ、真面目でしっかりしてる印象…。
そして、うちに来られる不登校じゃない子どもたちのお母さんも
真面目でしっかりしてる…。
(むしろ、不登校や発達障害は親をしっかりさせるのでは…?
そして、みんな親がそれに疲れて適度に手を抜けるようになってくると変化が起きる…。)
もちろん、カウンセリングをしたり、子どもさんとの関わりの中で、お母さんご自身が
接し方を変えました。
と言われることはたくさんあります。
それは、お母さんの育て方が悪かったんじゃなくて
お母さんご自身が、自分が作っているかもしれない
【子どもと自分とのなんだか居心地の悪いパターン】
を変えようと努力された過程で必要だったんであって、
決して育て方が悪かったんじゃない。
それに、学校行ってる子の親はみんな「いい育て方」してるわけじゃない。
あと、
『学校に行っている=安心』
でもありません。
不登校ってもっと複雑です。
兄弟・姉妹で不登校になること、確かにあります。
そういうのを見て
「やっぱり親の育て方じゃろ。」
って言う人、いるんです。
でも、やっぱり私は関係ないと思いますし、関係ないです。
だって、うちに来ている子のほとんどは、元の学校に行くようになったり、高校から学校に行ってる子ばっかりですもん。
少なくとも高校からは行ってます。
(親の育て方が変わったから行くようになった⁇そうかな~⁇変わらない子育てなんかないじゃん)
思考パターンが少なかったり、不安傾向が強いことが家族ぐるみであることはありますが、それも話をしたり、関わっていく中で変わっていきます。
不登校の子どもたちもその親御さんも苦しいことが多いです。
なぜなら、不登校には毎日の生活・今後の人生の指針がないから。
学校に行っていれば時間割があり、カリキュラムがあり、行くだけでなんとなく見通しが持てる。
そういう意味ではイージーモードです。
でも、不登校はそれがない。
そういうのを全て個人で決めないといけない。
どんどん突きつけられます。
はっきり言ってハードモードだと思います。
そういうときに、
そんなふうに紆余曲折の「学校に行かない人生」を隣で伴走できるといいな、と思います。
2019年5月から火曜・木曜13:00~15:00のグループサポートを始めます。
不登校の子どもさん、ふれあい登校・保健室登校の子どもさんが
できる場として運営します。
グループセッションですが、同じ行動を取ることを決して無理強いはしません。
同じ場所にはいるけど、活動に入らないことも選べます。
入れば、発見があります。
単発のビジター利用は1回5000円
週2回(月8回利用)は月額20000円
です。
学校と連携して、出席日数に加えてもらえるように交渉もします。
家と学校以外の3つ目の場所として使ってもらったらと思います。
まとめ
不登校は親の育て方のせいじゃない。
以上。
今日も読んでいただきありがとうございます。