不登校の子どもに本当に必要な教育とは何かを最近考えています。
というのも、
不登校というのははっきり言って
すでに「普通」ルートから外れているからです。
小学校・中学校で学問の基礎と
基本的な読み書き、そして四則演算を学び
世の中の仕組みを大まかに知る。
それが、義務教育の中身だと私は思います。
そういう、基本を利用して
その次の高等教育に進む。
その先には、「仕事」がある。
当たり前ですが、日本国民には
があるので
全ての公教育のカリキュラムはそこに向かっています。
どこをどう切り取っても
将来、ちゃんと働いて、稼いで、その一部を税金として収めて
なんなら、子どもを養って、勉強させて
また「人」という資源を再生産する。
そういう仕組みが出来上がっています。
そのために、
勉強していい点とって、そこそこの大学行って、そこそこの企業に勤めて…
という人もいるし
自分の好きなことを見つけて、それで食べていけるようにプロデュースして…
という人もいるし
何か、自分の特技を生かして、人にはできないことを提供していく…
という人もいる。
どの人も働いて、お金を稼ぐ、っていうサイクルの中にいる。
そんな中で、
じゃあ、不登校の子に必要なことって何⁇
ってなると、わりと混沌の中にいる気がします。
不登校って結構段階あって、
① エネルギーが枯渇していて、好きなこと、ハードルが低いこと以外何にもできない時期
② 一通り、楽なことはやり尽くして、1人に飽きてきた時期
③ 何かした方がいいな、何かしないとな、と自分の将来について考え始める時期
だいたいこんな感じかな。
で、その時期が人によって様々なんだけど、
それぞれの段階で出来ることが違うから
アプローチも違ってくる。
①の初期段階は本当に全てを拒否して
傷つくのを恐れて自分を守っているから
たぶん、勉強どころじゃない。
だけど、勉強が遅れている自分のことは自覚しているから、
不安はすごく感じている。
②の時期はわりとチャンスで、
ちょっとずつ動きが見えて来る感じ。
だけど、これまで好きなことというか、かろうじてやれることしかやってこなかったから
情報がなさすぎて空回りしがちになる。
さりげない情報提供とか、
周りのサポートが必要。
③の段階は、もうきっかけ待ちだから
それなりに自分で情報収集できるかもしれない。
こうなると、案外壁になるのはコミュニケーションだったり、
人間関係や自分自身にたいする偏った思い込みだったりするから、
その辺のアプローチをしつつ進めていく必要がある。
と、考えると
勉強(特に、漢字とか四則演算とか)は
あとからどうとでもなると言えないことはない。
ただ、他の人がそれとなくやってた時に
全然やってないから、
高校生くらいで小学4年生からスタートってこともある。
でも、それでもなんとかなる。
(学習障害がある場合は別だし、勉強できない自分に対する自己卑下とかが根深いとそこから)
色んな子どもさん見てて思うのは
まず、生活力をつけること。
親がやらなくても自分の身の回りを整えるための力は必要不可欠。
食事、洗濯、片付け、掃除、公共交通機関を使った移動、携帯電話が使える、自分で注文したり、質問できる
次に、人とコミュニケーションをコンスタントに取り続けること。
人に自分の考えや思いを話したり、
相手の考えや思いを聞くこと。
自分の考えを、人に伝えずに「わかってくれん!!」と
無意味な怒りを抱くと
生きづらい。
そして、情報収集力。
インターネットを味方につけること。
家から一歩も出なくても、
情報集取はできる。
情報発信もできる。
だけど、こっちはオススメしない。
少なくとも「半年ROMってろ」と「ググレカス」は正しいと私は思う。
(カスは必要ないけどね。
半年ROMるとは、
インターネット掲示板全盛期の言葉で、「半年間Read Only Memberとして過ごして、その間にルールや作法を学べ」という意味。
ググれは、
「とりあえず、人に聞く前にGoogleで調べなさい」という意味。)
で、自分の欲しい情報を取っていく。
そう考えると、
きらぼし学舎でできるのは、
その子が自分では思いつかないようなテーマを与えつつ、
そんなことを練習しつつ
それについて、
自分の考えを伝えたり、表現したりすることかなぁ。
と思います。
そういう意味では、こないだの子ども主催のイベントは意味があったなと思えます。
月に1度、きらぼし学舎の説明会・お茶会しようと思います。
どんなところか来ていただいて、お話できたらと思います。
まとめ
不登校の段階によって、
必要なアプローチや勉強というのは違うけれど、
その先は概ね集約される。
お家では、生活力をつけること。
外では、コミュニケーションと自己表現を練習することが大切かなー。
今日も読んでいただきありがとうございます。