今日のポイント
しつけで大切なのは、子どもが納得したり、もやもやする気持ちを完全に取り除いてあげることではなく、
気持ちは認めるけど、枠であるルールは変えないこと
子どもがイライラってなって、キー!!と怒ったり、うわ~んと泣いたりって
はっきり言って私を含め、多くのお母さんにとってめんどうなこと。
できれば、穏やかに笑って過ごしてほしい
だから、子どもが激しく怒ったり泣いたりしないように、気をつけてることがいろいろあると思うんです。
特に人前では、ほっとくこともできませんから、子どもがキゲンを損ねることほどめんどくさいものはないですよね。
でも、もし、お母さんの当たり前に持っている「周りに迷惑を掛けたくない」と思って子どもに対してやっていること
そのやり方が子どもの気持ちを押さえつけるものだったとしたら…。
子ども自身、自分の気持ちをなかったことにして抑えてきたものが、ある日突然「うわ~」っと止められなくなってしまったとしたら…。
いじめに発展してしまったり、自分で自分を傷つけたりしてしまうんです。
そんなつもりじゃないのに…
子ども自身も自分で自分を止めることができない。
一体、どうしたら…?
これが今どんどん増えているという「感情をうまくコントロール出来ない子どもたち」なんです。
例えば、こんな場面ないですか?
夕ごはん前…
ありますよね。
この後どうします?
どうですか?
よくやっちゃうやつありました?
実はこの3つは、子どもに対してふさわしい対応とはいえません。
1は、「お母さんにはなんだかもやもやするイヤな気持ち(ネガティブ感情)は受け入れてもらえないんだ…。」という思いを子どもに与えます。
2は、「お母さんに言うこと聞いてもらうにはゴネればいいんだ」と学習させます
3は、同様「お母さんは悪い僕はいらんのんじゃ」と思ってしまうのです。
じゃあ、どうするのか。
受け止めるけど、ルールは曲げない
子どもは、お母さんに「うん、食べたいよね。」といったん気持ちを認めてもらっています。
でも、お母さんは「ご飯食べたらね」は変えてませんね。
だから、子どものもやもやは心に残ってる。
でも、それでいいんです。
しつけで大切なのは、子どもが納得したり、もやもやする気持ちを完全に取り除いてあげることではなく、
認めるけど、枠であるルールは変えないこと
これなんです。
このあとよしよししてあげてもいいですね。
そうすると、子どもは、自分の心のネガティブな部分をお母さんに見せることが自然とできるようになります。
そして、自分の心のもやもやも、自分で安全に処理できるようになるんです。
安全に、というのは、人にぶつけたり、誰かにお膳立てしてもらうことなく、人も自分も傷つけないやり方で、ということです。
ここが大事ですよ!!
自分の気持ちを自分で安全に処理できる!!
そうすると、家以外の場所で何かイヤな気持ちになったとしても、自分で処理することができます。
もしかしたら、お母さんや先生といった自分を守ってくれる人に、ことばで思いを伝えることができます。
しつけに大切な3ステップを整理すると
子育てって本当に大変な仕事です。
毎日「これで良かったんかな?」とドキドキしながら、いったりきたりしながらです。
でも、ちょっとしたコツを知っておくのと知らないのでは、全然違います。
そして、子どものネガティブ感情に直面すると、
お母さんであるあなた自身がどうにも自分をコントロールできなくなってイライラしてしまったり、
いたたまれない気持ちになったりするとしたら、あなた自身にも「○○と思ったんだね」とそのままを認めることばが必要です。
ネガティブな感情はあって当たり前なんですよ。
持っててもいいし、感じたりしても当然だし、いいんです。
でも、自分から出すことが大切です。
子どもさんが安心してあなたに話せるように、あなたも安心して自分の思いを紙の上に書いてみましょう。
紙の上は安全な場所です。
がまんせずに出してみてください。
そして自分自身に対して「○○って思ってるんだね」と言ってあげてください。
変わろうとすることが大切なのではなく、まずは自分のそのままの姿に気づくことが大切なんです。
大丈夫。
今日の内容はこちらの本に詳しく書いてありますよ。
著者の大河原美以先生のお話を直接お伺いする機会が昨年ありました。
東京学芸大学教授の大河原美以先生は、もう本当に素晴らしい先生なんです。