息子が1年生のとき、こんなことを言いました。
Kくん、体育館でブリッジができんのよ。
保育園ではできてたし、家ではできる。
え、なんで?
と思いました。
一つ一つ丁寧によくよく聞いてみると
体育館は天井が高すぎて怖くてできんのよ
と言っていました。
これが1年生のときの話。
最近、息子と夕方散歩にでることがあります。
で、公園で必ずブランコに乗ります。
今、3年生の息子ですが、以前は
怖い
と言って、ブランコを押したり(乗れるけどあまり揺らさない)ジャングルジムに登ったり、ほとんどできませんでした。
ジャングルジムの一番上に行けたよ!
と聞いたのは1年生の半ばだったでしょうか。
で、とにかく気をつけたのが
周りと比べた発言を本人にしないこと
頭の中で思うのは自由ですが、本人には言いませんでした。
頭に、
え?普通その年ならできるんじゃない?
とよぎることはあっても、息子本人には言わない。
それから、
無理強いしないこと
もどかしいことはたくさんありましたけど、ね。
息子はとにかく
【危険に対して敏感なタイプ】
で、高い場所の他にも、大きな音、広すぎる空間、暗すぎる場所、など「怖い」と言うことが多く
もし、ここで無理強いしたらきっとさらにダメになるだろうな、と思い言いませんでした。
怖いけぇ、できん
と言ったときは、
そうなんじゃね~。
危険察知能力が高いんじゃろうね~。
と言ってやり過ごす。
やりたくなったらやったらいいよ。
とだけ言っていました。
私は母親なので、役割は空母だと思っています。
つまり、帰ってくる場所。
怖い~ってなったときに避難する場所。
そして、エネルギーをチャージしてメンテナンスする場所。
で、母親以外の人
例えば、父親とか祖父母とか、友達とか先生が社会に引っ張り出してくれるという役割を持っていると思っています。
だから、私が無理して引っ張り出すのではなく、
周りのそういう人たちと交流するところまで持っていければいいと考えています。
なので、冒頭の
Kくん、体育館でブリッジができんのよ。
については、
先生に会ったときに
ブリッジは身体機能的にはできるんですが、体育館では天井が高くて怖いらしいです。
とだけお伝えしました。
あとは、先生がどうするかにお任せしました。
きっと、今ではさほど怖くなくなっているんでしょう。
「できない」の理由は聞いてみないとわからないものでした。
その子にはその子の、最善の時があると私は信じています。
それを、レディネスといいます。
レディネスが満たされない状態で何をやっても効率が悪いし、やる本人も嫌になってしまいます。
遅いとか早いというのは誰かと比べて、何か基準と比べてです。
他人と比べることほど無意味なことはないと思います。
こちらでも書いたように、
モチベーションを下げるのに一番効果的な方法は
人と比べることです。
人と比べてやる気になることってそうそうないってことです。
しかも、やる気になってもどんどん辛くなります。
だって、永遠に上には上がいるんですから…(でも、ライバルが効果的に作用する場合もあります。)
子どもには子どもの最善の時があります。
子どもがピンチのとき、それは成長しているときでもあります。
そういうときに、
お母さんを安心させないと!
なんて、
無駄なエネルギーを使わせる存在ではいたくないな、
できる限り余計な気を使わせることなく
ヘルプをいつでも出していいよ
という存在でありたいな、と努力しています。
この話にも通じることでした。
私もいろいろ悩みながらやっています。
すごく、自分の中で葛藤することもあります。
でも、子どもには子どもの人生がある。
私とは違う人間なんだから、となんとかやっています。
「我々は後ずさりしつつ未来に入っていくのだ」ポール・ヴァレリー
まとめ
子どもが怖がっているとき
理由は本人にしかわからないことがあります。
(本人にもわからないことも…)
母の役割は帰ってくるところ
引っ張り出すのは他の人に任せる
今日も読んでいただきありがとうございます。