子どもさんの相談で来られた時に「理解力をつけたいんです!」と言われることがあります。
「理解力がない」と一言で表すとなんとなくわかったような気になりますが、実は結構複雑です。
その要素を洗い出してみると
ざっとこんな感じです。
昨日来られた子どもさんは小学4年生。
お母さんの依頼は「理解力をつけたいんです」というものでした。
(これはうちの子)
本人に聞いてみると「問題がわかるようになりたい」ということでした。
本人の同意を得て、1時間の目標を「問題がわかるようになる」に設定しました。
まず、本人に「問題がわかるようになる」というのはどういうことかというのを説明しました。
「あのね、問題がわかるようになるって、実はレベルがいっぱいあるんよ。
それがね、全部できたら「わかった!」「とけた!」ってなるんよ。じゃけぇ、1こずつ確認してもいい?」
絶対にできているだろうレベルから書くのがコツ。
これだけで、モチベーションが全然違います。
目の前に立ちはだかるハードルが高いとやる気はなかなか起きませんが、すでに幾つかクリアしていると「もしかしたら、できるかも?」
と思えるのです。
Lv1 机に向かってイスにすわる
Lv2 えんぴつをもつ
Lv3 読む
Lv4 読んだことの意味・やることがわかる
Lv5 わかったことを書く
Lv4は「読んだことの意味がわかる」と「読んだことから自分がやることがわかる」に分かれます。
これは分けて書かなかったので、ちょっと失敗したな、と思ったところです。
で、その子は
ということでした。
ということは、「自分のやること」がはっきりわかれば次に進めることができます。
やることがはっきりわかるには、主語と述語を認識することが必要です。
それから、言葉の意味が正しく理解できているかの確認も必要です。
自分ではわかっているつもりでも、間違えて覚えている可能性もあるので、一つ一つ説明してもらう。
こんなことを繰り返して、「意味を正しく入れる」「やるべきことを主語述語の関係からキャッチする」練習をしました。
私たちは抽象的な言葉で理解しがちです。
でも、その抽象的な言葉はひとそれぞれイメージが違います。
私が思い浮かべいてる夕方と、あなたが思い浮かべている夕方が、何時間も違っていることもあるんです。
話言葉では細かいことはそんなに気にしません。
あらかたわかっていれば、話は通じますから。
でも、紙の上の問題文の読み取りは「時間」と「時刻」では答えるべきものが違うのです。
そういう違いをはっきりさせるだけでも理解力と言われるものはUPしますよ。
まずは、つまづきポイントを細かく再現VTRを作るみたいに一つずつ分解してみて、
それを見つけると「どうやったらそこができるに一歩近づくかな?」と考えることができます。
まずは、「できる」とはどんな段階で、どんな要素によってできているか、を考えてみるのがオススメです。
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今回の親御さんには
これらを補助するためのご家庭でのサポートのアドバイスもさせてもらいました。
今日も読んでいただきありがとうございます。